第24章 裏で
「だって、こうやって裏で降谷さんを調べたりしてるし、めぐみさんの普段の降谷さんを見る目とか見てたらそうなんだと思ってましたけど。」
「…そんな風に見てない…よ。だって上司だし。」
「関係ないですよ。」
そう、相手はあの降谷さん。
警察庁のゼロ。
好き…というより敬愛に近いようなーー…。
「降谷さん、ここにいる時、にこやかになることもなく、鬼のように仕事をしてるでしょ?いつも完璧で、予想の遥か上を超えて行動するし…。」
私がいうと、影くんもうんうんと頷いてくれた。
「そんな降谷さんがね、この前見たこともない表情をしたの。感情を露わにして、初めて見たの。」
「へぇ。それがさっき頼んできたことに関係してるんですね。」
「うん。私も見たことない降谷さんのまた違う顔を見てみたくなったの。そんな顔をさせるのに、何があったのか調べてみたくなったの。」
ーー…それに、沖矢さんのことも何かわかるかもしれない。
「まぁ、僕もここに来るために少し調べたことありましたしね。バレないようにちゃちゃっと探っときますよ。」
「ありがとう。」
影くんにお願いをして、私は荷物を持ち、部屋を後にした。
今日は夕方から頼まれたことがあるので、それまでの間射撃訓練をする予定だった。
ずっとギターと向き合っていたから腕が鈍ってないか不安だった。
愛銃の手入れもしたい。
公安の射撃訓練場について、誰もいない奥で私は椅子を運んでカウンターに自分の銃を乗せた。
ゴトリという、意外と重い音が好きだ。
椅子に座り自分の銃を手に取った。
ーー…まずはお手入れから。
携帯を取り出し、ストップウォッチを起動させた。
「よしっ。」
自分の中でスタートを切り、ガチャガチャと一度解体をしていく。
机に用意しておいた、タオルや油差しで綺麗にしていき、中の筒を確認。
そして、再び組み直し、ストップウォッチを止めた。
「…なまってる。30秒も。」