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うちの上司は【DC/降谷】R18

第20章 初めての


『大丈夫か。』
「…だ…いじょうぶ…です。…はぁ…」
『…夏目?』
「…っ。」

熱くて熱くてたまらない。
今すぐ自分の部屋に帰りたい。

だんだんと思考もおかしくなってきそうだった。

「ふ…るや…さん…」
『めぐみ?」


グッと下唇の端を噛み締めた。
とたん広がる血の味に、必死に冷静さを取り戻そうとしたが、もう…無理かもしれない。


すると、私の手からさっと携帯を取り上げた黒井さんが携帯に話しかけた。


「迎えが欲しい。それまでは俺が彼女を見ててやろう。」

とたん、何を言ってるのか私のところまでは聞き取れないが携帯の向こうで怒鳴り声が聞こえてきた。

…降谷さんめちゃくちゃ怒ってる。


「いや、偶然だ。彼女は何も知らない。」

「そうだ。」

「早くした方がいい。」


向こうで降谷さんは何を言っているんだろうか。
きっと私に対して怒ってるに違いない。

私はうずくまり自分のことつま先を見つめた。

「…ぅ……はぁ…」

お腹の奥が熱いーー…はやく…帰りたい。
お風呂にでも入りたい…




ーー…快感に溺れたい。





私は首を振った。

しっかりしなきゃ。


呼吸を整えていると、ふわっと上から何かをかけられた。
見ると、黒井さんのマフラーを広げたものだった。


「もうすぐ迎えがくる。よく、めぐみは耐えてる。」

ぎゅっと、マフラーを握りしめた。
携帯を切って、私のカバンにしまうとカバンを私の横に放り投げた。

「く…ろい…さん…」
「なんだ。」
「…ありがと…」

ふっと笑って黒井さんは私の頭を乱暴に撫で回した。

「演奏も、潜入も、店員への態度も,全て君は完璧だった。」
「…っ。」
「誇れ。これはさすがに想定外だった。俺すら気付かなかったんだ。」


最後にこんな姿になったというのに、黒井さんは私を慰めようとしてくれた。

私は再び足下を見つめ、自分を抱きしめた。



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