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うちの上司は【DC/降谷】R18

第20章 初めての


次の日。
気合を入れて準備をした。

髪留めのマイクも確認して、メイクも完璧。

首元まである襟付きの長袖ロングのドレス。足首が隠れるどころか下を引き摺るほど長い。しかし、何あったら裾を取って走れるようにはなっていた。

口紅を塗って鏡に映る自分を見つめた。


「よし。初めての潜入捜査。簡単だからと油断せず本気で頑張れ、めぐみ。」

自分自身に語りかけ、気合を入れた。

















ギターケースを掴み、控室に入ると、キチッと蝶ネクタイをした沖矢さん…いや黒井さんがすでに座っていた。
肩までのロン毛だと言うのに清潔感がある。

「今日の1時ごろだ。」

コソッと私の耳元で囁いた。

「…?」
「こちらで掴んだ情報だ。その時間にきっとくる。」
「さすがですね。」

時間まではこちらは把握していなかった。
大体の時間がわかるだけでも、こちらの気持ちが変わってくるから助かった。

私はカバンから自分が持ってきた水のペットボトルを開け飲んだ。
やっぱり、緊張はする。


ーー…少し沖矢さんがいてくれて助かったかも。




ギターケースからギターを取り出しチューニングをしながら彼を見上げた。
優秀な捜査官なのだろう。

『邪魔してくるようなら殺せ。』


急に上司の言葉を思い出して私はつい笑ってしまった。

「リラックスしているようだな。」
「うちの上司は優秀ですから。遠くに居ても部下のメンタルケアは完璧です。」
「そうか。」

黒井さんもふっと微笑んだ。


黒井さんはうちの上司のどこまで知っているんだろうか。
それを知らないうちはあまり降谷さんについて話すのは辞めておこう。




「さ、行こうか。」

サックスの人のソロパートも終わり、私と黒井さんは立ち上がった。



標的となる男が来るまで後二時間ほど。

それまでは普通に演者として、店に立つのだ。


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