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うちの上司は【DC/降谷】R18

第19章 ねぇ


私はなるべく優しく軽くギターを弾いた。

あぐらで座りギターを抱え、後ろでソファに座る降谷さんにも聞かせるようにゆっくり弾き続けた。
ーー…想いを込めて。


しばらく弾き続け、チラリと後ろを振り向くと降谷さんはソファの肘掛けにもたれかかり目を閉じていた。

…寝てくれたかな。

それでもまだ眉間に少しだけ皺を寄せ、難しい顔のままだ。
私は演奏を辞めることなくもう少し深い眠りになれるよう弾いた。





20分ほどさらに弾いてると耳から聞こえてきたのは寝息だった。

ーー…よかった。寝てくれた。

仕事のある二時間後まであと一時間と少し。
わずかな時間だけでも寝てもらおう。



ご飯は食べただろうか。
本当は作ってあげたいけれど、ここで練習する時間を削って降谷さんのためにご飯作っていてはきっと降谷さんは怒るだろう。

私は寝室からシーツを洗って変えたばかりの掛け布団を持ってきてそっと降谷さんにかけて、再びのんびりした曲調のジャズを弾いた。

ゆっくりした曲調といってもやっぱり指の動きが難しくて私は同じところで躓いていた。

スマホの動画をイヤホンで何度も見て、上手い人の指を確認する。




「うーん…指の長さ足りないのかな。」

むむっと、ギターの弦を睨みつけ何度もトライしていると、サラッとうなじのあたりの髪の毛を触れられた気がして私は振り返った。

カーペットの上であぐらで座り,ソファにもたれかかっていたから、触れたのは降谷さんだろう。


「…めぐみ。」

寝起きの優しい声ーー…。
頭を撫でる優しい指ーー…。

そして、優しい目。


降谷さんの指が私の首を撫で、私はびっくりして降谷さんの手を取った。

「…また寝ぼけてます?」
「いや?起きてるよ。」

寝ぼけてくれていたほうが、私的には嬉しかった。




「そこの指、教えてあげるよ。」

そう言うと、降谷さんは私の背中を少し押し、ストンと私の後ろに脚を広げて座り込んだ。


「…っ!?」

またあの小屋の時みたいに脚の間に座っている。
今度は背中を預けた状態でーー。

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