第18章 出会い
私は延々と練習を続けた、動画を見まくったり、他の人の演奏をスマホで聴いてみたり、一日中ギター漬けだった。
次の日には降谷さんは、私に合うギターを買ってきてくれた。
クラシックギターで降谷さんのギターよりすこし小振りで軽くて優しい音の出るギターだった。
「めぐみ。軽食作っておいたから。あとカフェオレも。」
「すぐ行きます!」
降谷さんは暇があれば私の家によってくれて、ご飯を作ってくれたり飲み物を買ってきてくれたりしては、私の練習を見てくれた。
「ポアロのハムサンドとカフェオレだ…!」
「簡単な物で悪いな。」
「ご馳走です!」
「じゃあ、僕は行くから。」
「…降谷さん、あの…無理しないでくださいね?」
忙しいのに、私のご飯とか…。
1週間くらい口に何か入れば別に生きていける。宅配で構わない。
「…言っただろう。めぐみはただの部下じゃないって。」
「…っ。」
「じゃあ、頑張れ。」
ぽんっと私の頭を撫で、降谷さんはポアロのバイトに行ったようだった。
そんな生活が三日も続けば、段々と壁にぶつかるようになってきた。
まず、手首の痛み。指先も真っ赤でマメも出来たし、下を向きがちで、首や肩も痛かった。
練習だって、上手くなってるのかずっとやっててわからなくなってきた。
「うー、痛い。」
ギターをソファに置いて、ストレッチ。
外はもう暗くなっていた。
「…気分転換。も必要だと思います。」
私はコートを着込むと、財布と携帯だけを持ち、ふらっとお外を散歩することにした。
「久しぶりの外、気持ちいいー。」
駅方面に向かってふらふらと歩いた。
指先にできた水ぶくれがジンジンと痛んだが、でも,練習をやめるわけにもいかない。
ゴム手袋でもしてやるとか…どうしようか考えながら、街の中を歩き続けた。
ふと、楽器屋さんがあり私は立ち止まった。
大きなガラス張りの店の中には、ヴァイオリンやトランペット、ギターも並べられており、それを外からじーーっと見つめた。
「ギターされるんですか?」
「えっ?」
「すみません。長いこと店を見ていたから気になって話しかけてしまいました。」
「あ…別に買う気はないんですけど、色々あるんだなーって思って。」
隣に立つ男性を見上げた。