第5章 そばにいれたら
花子 side
「ァあっ!ローくっ…やめっ」
「っ…はぁ…」
あれからどのくらい時間が経ったか分からない。何度もイカされ私の体力は既に限界を向かえている。
「やぁっ!も…むりぃっ!」
「お前のここはまだイケそうだぞ?」
「ンんっ!」
身体をうつ伏せにされお尻だけを突き出す様な体勢になっている私のお腹を、ロー君が優しく撫でる。散々イジメ抜かれた私にはその僅かな刺激さえ敏感に反応してしまう。
「はぁっ、ンやぁっ!だめっ!」
「はっ…今、締まったな…。」
きゅっと敏感な秘豆を摘ままれ身体を反らしながらロー君のモノを締め付ける。もう無理なのに…辛いのに…彼が私を求めてくれていると思うと、どうしようもなく嬉しく感じてしまう。
「ろーくんっ、ろーくん…!」
ぐりぐりと奥に擦り付ける様にするロー君に後ろを振り向きキスを強請る。それを察してか彼はふと優しげな笑みを浮かべると、私の身体にのし掛かり顎を掴むと噛み付く様なキスをした。
(好き…好き…。)
何の取り柄も無い私がこの船にいられる訳が無い。でも…もしこんな事でも彼が必要としてくれたら…。
(ロー君のそばに…いれるかな?)
ーーーーーー
「ん…。」
心地のいい温かさ。抱き締められている感覚に私を目を覚ました。目の前にはタトゥーのある逞しい胸。
(あ…そっか、私…ロー君と…。)
昨日の事を思い出し微睡む頭がだんだんと覚醒し出す。上を向けば穏やかな寝息を立てているロー君の顔。
(寝顔…可愛い。)
相変わらず隈は目立つけどロー君の寝顔は起きている時より穏やかで少し幼く見える。彼の胸に目を移せば黒く鮮やかに彫られている見事なタトゥー。
「…好き。」
ロー君の事が好き、どんな形でも一緒にいたい。タトゥーを指でなぞりそんな事を思っていると、いきなりロー君の大きな手が私のお尻を鷲掴んだ。
「うひゃあっ?!」
「くくくっ…どうした?まだ足りねぇか?」
目にも止まらぬ速さで私を押し倒したロー君は、私の胸元に口元を寄せ軽くキスを繰り返す。これは不味いっ!?
「ロー君、もう朝!起きる!」
「随分と構って欲しそうにしてたんでな。」
私を見下ろすロー君はそれはそれは意地悪な顔をしていて。でも、瞳の奥はギラギラとしていて…その鋭い眼光に食べられると思い私の身体は硬直した。