第22章 動き出した歯車
ドフラミンゴ side
ー王下七武海を…辞めろ。ー
"パンクハザード"が潰され急ぎ向かった俺はローから言い渡された条件にガラにも無く苛立ちを覚えた。
(随分と大きく出たもんだ。)
情報を改竄する等俺には容易い事だ。シーザーを取り戻したら何とでもなる。取り敢えず了承しておいたがローを遮る様に言い放った麦わらの言葉が俺の逆鱗に触れた。
ーおい!花子はどうした!?お前の所にいんだろ!ー
あいつは俺の仲間だ、返せと喚き散らす麦わらにピキッと額に青筋が浮かぶのが分かった。花子はお前の?違ぇな。
「んあっ、ドフィっ、だめっ…っ!」
(こいつは、俺のもんだっ!)
以前、麦わらの一味が崩壊したと言う記事を見た時、花子はあからさまに動揺していた。何故、そんな態度をするのか気にしなかったが…言い様のない焦りを感じた事は覚えている。
「ドフィっ、またっ!イッちゃ…っ!」
(誰にも渡すかよっ…!)
ピシャッと潮を噴きビクビクと身体を震わせ俺のモノを締め付ける花子のナカに俺は欲を吐き出した。
「うっ…どふぃ…?どうしたの…?」
涙でぐしゃぐしゃになった顔で俺を見つめる花子に、ハッと現実に引き戻される。ズルリと俺のモノを引き抜けば、ゴポッと音を立てナカから吐き出したもんが流れ出てきた。
「泣いてるの…?」
俺が泣いているだと?そんな馬鹿げた事があるか。そう思った時、ポタリと頬を伝い花子の腰に雫が落ちた。汗かと思ったがそれは何度も零れ落ちる。
(俺は…泣いているのか…?)
涙など等の昔に渇れた筈だ。それなのに目から溢れるそれを止める事が出来なかった。
「大丈夫…大丈夫だよ…。」
「っ!」
身体を反転させ花子は手を伸ばすと優しく俺の顔を引き寄せ胸に抱き込んだ。そうか…俺は…。
(恐れていたのか…。)
花子を失う事を…この幸せが無くなってしまう事を…。
「フフフッ、悪かったな…。」
「本当だよ…怖かったんだからね。」
怒りに任せ手酷く抱いたってのに、優しく包み込む花子の温もりに俺の胸が満たされていくのを感じた。
(ドフィのばぁか…!)
(悪かった、どうしたら機嫌を直してくれる?)
(…じゃあ…ぎゅってして?)
(…。)きゅんっ