• テキストサイズ

貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第14章 紳士の愛


ナミ side


正直驚いたわ。あんなに花子を仲間にするのを反対していたゾロが、あっさりOKを出すなんて。

(あの時になんかあったのかしら?)

花子がゾロを船まで連れて来てくれたのは、つい先日の事。またどっかで迷子になっていたのかと呆れ2人を眺めていると、ふとゾロが花子の頬にキスをした。

ーまたな。ー

その行動にも驚いたけど、あの時花子を見つめるゾロは気持ち悪いくらい優しい顔をしてて、愛おしそうに彼女を見つめていた。

「ゾロ君、それ私のサンドウィッチ!」

「お前が早く食わねぇからだろ。」

「楽しみに取っておいたのにっ!」

「クソまりも!花子ちゃんのに手ぇ出すんじゃねぇよ!?」

サンドウィッチを奪われ花子がゾロを睨み付けると、食べかけのそれを花子の口に突っ込んだ。不満そうな顔で黙々と食べる彼女の頭を撫でるゾロの顔は楽しそうだけど、どこか…。

(甘ぁ~…。)

見てるこっちが胸やけするわ!お酒、睡眠、トレーニングしか頭に無いゾロもこんな顔するのかと、観察しているとふとサンジ君が目に入った。

「…。」

(あら?あらあらあらぁ~?)

2人の遣り取りを見ているサンジ君はいつもと変わらずゾロに喧嘩を吹っ掛けるけど、何処と無く悔しそうな、切なそうな顔をしていた。

(これは…面白い事になってきたわねっ!)

女の子皆にサンジ君は優しいけど花子は少し違うみたい。彼女が仲間になってくれたら面白いのになぁと、紅茶を飲みながら花子を見ていると不意に目が合った。

「?」

「…!」

自分を見つめる私を不思議に思ったのかキョトンとした後、にっこりと微笑む花子にキュンッと胸が高鳴る。

(…キュン?)

いやいや、可笑しいでしょ!?何でキュン?!確かに花子は可愛いけど…!思わず目線を逸らせた後、もう1度花子の方を見つめるとルフィ達と話をしていた。

(…う~ん。)

何故か花子と視線が交わらなかった事を寂しく思う自分がいる。


(花子!このわたあめサンド、美味しいぞ!)やる!

(チョッパーさんからのプレゼント!家宝にします!)

(いや、食えよっ!?)腐るわっ!

(うふふっ、花子がいると更に賑やかね。)

/ 503ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp