第62章 真夏の雪女
腹が立った海堂は涼子を無理矢理起こした。
海堂「おい!起きろ!!昼間からダラダラ寝てんじゃねぇ!」
「んっ……何よ…気持ち良く寝てたのに……」
海堂「何が気持ち良く寝てただ!夢の中で俺の事犬扱いしてたろ!?」
「犬扱いじゃなくて、夢の中であんたが勝手に犬になってたのよ!『バウバウッ!!』って変な鳴き声の犬!」
海堂「俺を犬にするなー!!」
「夢の中の事まで文句付けんじゃねぇ!!」
穂摘「こらこら!2人とも喧嘩しないの!」
海堂「チッ!!……ったく!エアコンいつ直るんだよ!?」
「え?1週間後だけど??」
海堂「………1週間もこいつと一緒に過ごさないといけねぇのか…」
「そんな絶望したような顔しないでくれる?」
海堂「だってパンイチ女と1週間なんて……俺の精神がっ!!」
「そんな照れなくていいのに…てか、パンイチ言うなよ!上はキャミ着てるし!」
海堂「似たようなもんだろ!?……ったく…そんなに暑いなら雪女でも家来にしてエアコン使えねぇ間暑さしのげばいいんじゃねぇか?涼子姉ちゃんならそのくらい楽勝だろ?」
「………あぁ!!なるほど!その手があったわね!」
海堂「えっ……」
「流石私の再従姉弟ね!早速行ってくるわ!」
そう言うと涼子は服を着て持ってきていた荷物を持ち海堂家を後にした。
海堂「冗談で言ったんだが…」
こうして涼子は急いで荷造りをし、雪女の居ると言われている土地へ向かった。