第58章 バレンタイン

菊丸「もぅ！涼子先輩！何してんのさ！」
「……何がよ？」
越前「はぁ…先輩ってスゲー鈍感っすよね。」
「は？だから何が？？」
桃城「不二先輩は涼子先輩からチョコが貰いたかったんすよ！」
「え？なんで？？あんなに大量に持ってるのにアイツったらもっと欲しいわけ？？実はチョコ限定の大食い？」
菊丸「だからー！！そうじゃなくて！彼女からのは特別だって事！分からない！？」
「…………え〜…なんか面倒臭いわね。」
越前「面倒臭いって…。」
桃城「なんか不二先輩が可哀想に思えてきたぜ。」

3人は涼子を見ながら残念な物を見る目をする。

「なっ…何さ！？そんなウンコを見るような目で私を見るなっての！！」
海堂「涼子姉ちゃん！兎に角！！明日でいいから不二先輩にチョコを渡すんだ！！」

今まで黙っていた海堂が涼子の肩を掴みながら言った。

「………どうしても？」
海堂「どうしてもだ！！ちゃんと手作りしろよ？あの人は多少のゲテモノくらいなら食えるから！涼子姉ちゃんの料理の腕でも大丈夫な………はず！！」
「私の料理の腕でもって…なんかムカつくわね。」
海堂「いいから作れ！」
「あ？私に向かって命令とは何よ？また曾祖父さんの妹の霊呼び出すわよ？」
海堂「……お願いします。不二先輩に手作りチョコ作ってください。(でないと明日、不二先輩がドス黒いオーラを放ちまくって俺らがストレスで死ぬ！！)」
「最初から素直にお願いしますって言えばいいのに。……分かったわよ。作るわ！」
海堂「絶対だからな！」
越前「(曾祖父さんの妹の霊って…何だ？海堂先輩怖いのか？)」