第54章 鏡の中
そして白石と幸村に案内され大きな鏡のある部屋に入った。
黒部「君が三神さんだね?」
「はい・・・あなたは?」
黒部「コーチの黒部です。あなたに仕事を依頼したい。」
「どのような内容で?」
黒部「詳しくは・・・丸井君から聞いていただきたい。」
丸井「よっ!涼子姉ちゃん!」
「ん?あれ、丸子じゃん!久しぶりね!」
丸井「丸子はやめろって!」
「いいじゃん。今更丸山君とか呼ぶの微妙だし。」
丸井「丸井だし!」
不二「今はそんなことどうだっていいじゃない?」
「そうね。・・・で?この部屋で何かあったわけ?」
丸井「あぁ・・・赤也が昨日の夜、この鏡の中に引き込まれたのを見たんだよぃ!!」
「・・・赤也って誰?」
不二「ワカメだよ。」
「あぁ!切原ワカメ!!で?そのワカメが鏡の中に入ったって??」
丸井「そうなんだ!あと、真田とジャッカルも・・・」
「・・・誰?」
白石「誰だかはとりあえず置いといて、早く助けてやってくれへんか?うちの謙也と氷帝の忍足君も昨日の夜から行方が分からへんで・・・もしかしたら切原君達みたいに鏡に引き込まれた可能性があるやん?」
幸村「俺からもお願いします。真田達を助けてあげてください。」
「・・・分かったわ。でも、その前に黒田さんでしたっけ?聞きたいことがあるんだけど?」
黒部「・・・黒部です。」
「あぁ失敬!黒部さん?報酬の方はどのくらいいただけます?」
黒部「・・・霊能者への仕事を依頼したことはないので相場が分からないのだが・・・これでどうだろう?」
電卓を叩いて涼子に額を提示する。
「………ふふふ!いいでしょう!やりましょう!!」
どうやら結構な金額を提示されたらしく涼子は凄まじくやる気を出した。
不二「涼子さん?気をつけてね?」
黒部「…よろしく頼む。」
「大丈夫よ!………では始めるわよ!!」