第6章 夏風邪
由美子「ただいま〜!」
母「お帰りなさい。涼子ちゃんどうだった?」
由美子「ただの風邪だって。とりあえず1人にしておくのは心配だから連れてきたからね?」
母「そうね。…涼子ちゃん?今日は泊まってきなさい?1人で何かあったら大変だから。」
「そんな…いくらなんでもそこまでしてもらうのは……」
由美子「だから遠慮しなくていいんだってば!」
母「そうよ?涼子ちゃんは娘みたいなものなんだから。さぁ、早く中で休みましょうね?」
「……すみません…本当にありがとうございます。」
涼子は不二家のお世話になる事になった。
由美子「とりあえず何か食べて薬飲まないとね。」
母「卵粥作っといたから少しでもいいから食べましょうね?」
「はい。いただきます…………このお粥美味しい。」
母「そぅ?良かったわ。食べて薬飲んだらゆっくり寝てましょうね?」
「……はい。」
そして涼子は眠りにつくと夢を見た。
不二に出会う数ヶ月前の悲しい思い出の夢である。
「ゔっ……ヤダ…………ヤダよ……」
悪夢にうなされ、ふと目を覚ますと不二母が居た。
「周助の…お母さん……。」
母「あら?起こしちゃったわね。なんか苦しそうだったけど……熱が上がっちゃったのかしら?」
不二母が涼子のおでこに手を当てる。
母「……あっ、熱は下がったみたいね!よかったわ。……何か嫌な夢見たのかな?」