第24章 兄弟喧嘩

そんなこんな話していると不二の家に到着する。
不二「ただい…あっ、裕太…。」
裕太「げっ！兄貴…と涼子さん。こんにちは。」
「こんにちは！」
母「周助に裕太お帰りなさい。涼子ちゃんもいらっしゃい。さぁ、上がって！」
「お邪魔しま〜す！」
遠慮なく家の中に入った後も不二兄弟はピリピリとした空気を醸し出していた。
由美子「涼子ちゃ〜ん！いらっしゃ〜い！……あら、周助と裕太も居たの。」
不二「クスッ…居たら悪い？」
裕太「………。」
由美子「別に〜！涼子ちゃん？お姉ちゃんが作ったプリン食べる？」
「えっ！プリンもあるんですか！？」
由美子「うん！涼子ちゃんの為に作ったの！」
「じゃぁ、いただきます！」
由美子「紅茶も淹れてあげるわね？」
裕太「あっ、俺にも何か飲む物くれよ？」
由美子「……たまには自分でやりなさい。」
裕太「…チッ！！」
「……ねぇ、なんでこんな険悪なムードなの？」
涼子は空気を読んでスルーするとか気を使うタイプではないのでストレートに聞くのである。
裕太「別にっ！普通ッスから！」
「いやいや、どう見てもいつもと違うでしょ？周助も朝から由美子さんと裕太君の事話すと顔が怖くなるし。」
不二「クスッ…怖い顔とは酷いな？」
「だって超怖い顔してるよ？ぱっと見は笑ってるけど心の中は真っ黒くろすけじゃん？」
由美子「やっぱ涼子ちゃんには分かっちゃうのね〜？周助のドス黒オーラ！」
不二「姉さんだって顔が悲惨だよ？意地悪な魔女みたいだ。」
由美子「ふふっ…本当に生意気になっちゃったわね〜。」
裕太「うわっ！ドス黒兄貴に意地悪魔女姉貴とか最悪じゃん！」
「まぁまぁ！ちょっと落ち着いてよ！」
ヒートアップしてきたので涼子が止めに入る。
「一体何でこんな状態なわけ？とりあえず話してくれない？」
裕太「昨晩……3人で話し合いしてたんですよ…。」
「…何の話し合い？？」
不二「……涼子さんの事…涼子さんにコスプレさせるなら何が一番似合うかって話し合ったんだ。」
「……は？コスプレ？」
由美子「そうなのよ。たまたま買った雑誌にコスプレ特集があって……どれも涼子ちゃんに似合いそうだねって話になって……私は絶対にA◯B風のアイドル衣装がいいと思うの！なのにこの2人は…」