第7章 この匂い嫌い?
コンコン
「…あぁ。」
未だローが寝ていると思ってたコノハは、部屋の中から聞こえる返事に体を跳ねさせた。
起きていたのね。
それなら仕方がないと意を決して扉を開く。
「起こしちゃった?」
コノハの声に本から顔を上げると、目を見開くロー。
「…おい、その格好は一体どうした。」
膝下まであったはずのスカートの裾が、千切ったように破れコノハの右膝が露わになっている。
ケガでもしたのかと立ち上がると、小さく駆け寄りコノハが自分を見上げる。
「怒らないで聞いてほしいんだけど…」
コノハはことの経緯を話した。
頼られた事に少し喜んだ様子で話すコノハを見て、つい目を細めて聞いていたロー。
自分としては喜んでいるコノハを見るのは嬉しいことだが…。
それでも相変わらずな人の良さにため息を吐き頭を撫でると、怒られると思っていたのか驚いた様子で見上げられる。
「別に怒りやしねェ。そんなに肌を露出させてる事は除いてな。」
口元を吊り上げると小さな唇にキスを落とす。
「頼りにしてもらって嬉しいだろうが、血が出ていたら必ず俺を呼べ。万が一感染症にでもかかっちまったら大変だろ。」
ローの言葉に胸が熱くなり、顔が綻ぶコノハ。
「うん、分かったよ。心配かけてごめんね。」
言い終わると背伸びをし、大きな胸に顔を埋める。
その愛おしい行動に再び目を細めると、背中に回した手をスルリと頸に滑らす。
「んっ。」
くすぐったいのか短く漏れたコノハの声に下半身がピクリと反応する。
小さな体を抱き上げると、首に捕まるコノハの匂いが鼻腔をくすぐり目眩にも似た感覚を覚えるロー。
そのままベッドへとコノハを降ろすと、顔を赤く染めた彼女と目が合う。
これからすることを受け入れるようにコノハの手がローへと伸びる。
「フッ…。積極的だな。」
ギシリとベッドが軋む音と共にローがコノハに口付けをする。
そのまま2人は激しく愛し合い、その後意識を手放したコノハは目が覚めると急いでキッチンへと走って行った。