第8章 よそ見ばっかしてんじゃねェ
ようやく気の強い彼女から出た降参ともいえる言葉。
心の折れたコノハの表情に、胸がドクンと熱くなった。
望みの通りに舌と指の動きを再開させると、腰を浮かすコノハ。
「あぁッ!んぁ、はッ!うぁっ……!」
逃げられないように細い腰を左手でガッチリと掴み、指の動きを加速させていく。
「んぁあっ!ろ、ぉッ!イっ、ちゃ、う!」
律儀に絶頂を申告するコノハの中が一際強くローの指を咥えこむと、敏感な突起を甘く噛む。
「あぁッ!イッ、くぅ、ッ……!」
待ち望んだ快感に体を弓なりに反らすと、全身をピクピクとさせるコノハ。
呼吸を荒くさせていると、視界がぐるりと反転した。
「まだ終わってねェぞ。」
ローの一言に体を強張らせたコノハが顔を上げると同時に、固くて大きいモノが中へと侵入する。
「んっうぅッ!!」
「クッ…、いつになったら慣れるんだ…ッ。」
引きちぎられそうなコノハの中に、顔を顰めるロー。
肩で息をするコノハの長い髪をかき上げると、赤く染まった小さな耳が顔を覗かせる。
覆い被さり耳朶を噛んで舐め上げるとコノハの中がうねり、それを見逃さなかったローは腰を一気に沈める。
「ふっ、やぁッ!ぁッ…!」
そのまま腰を打ち付けるとコノハの胸が動きに合わせて大きく揺れ、長い指が先端を摘む。
「ッ、本命でもねェ男に抱かれる気分はどうだ…ッ。」
「んッ、なッ…ぁッ!」
耳元で低く囁かれたローの言葉はコノハの心を締め付ける。
顔を見なくてもローが悲しい目をしていることは分かる。
本命に決まっている。私にはあなたしかいない。
そう言いたいのに、ローによって与えられている快感にただ喘ぐことしかできないコノハ。
そんな彼女の目から、遂に涙が流れた。