第3章 犯した過ち
「早織!!、合コンいこ!」
「合コン………?」
お昼ご飯。咲良ちゃんが急にそんな話をしだした。
「私と綾華はもう行くってことになってるんだけど、1人たんなくてさ?もしよかったら早織も来ないかなあって」
イケメン揃いだよっ、とまなみちゃんは笑う。雅哉も遊んでるし、私だってちょっとくらいいいよね?
初めての合コンだけど2人もいるし大丈夫なはず。しかも今日は雅哉は委員会の仕事で放課後一緒に帰らなくていいからチャンスだ。
「行きたい。私も合コン行く!」
「珍しいねえ早織」
「そう来なくっちゃ!」
放課後トイレ行ってメイクしよー!って意気込んでるふたり。
「待って、私メイク道具持ってない」
「いいよいいよ。私がメイクしてあげる!貸してあげるよ」
「早織元がいいからまじで可愛くなると思うよ」
そんなこと言われてドキドキしてくる。すごく楽しみだなんて思ったりして。
__そして放課後。
HRが終わってすぐにトイレに駆け込んでメイクをする。
「早織ってすごい肌綺麗だよねえ。ファンデーションいらないね」
「ほんと白いしちょー羨ましい」
「そう、かな?」
「もっと自信持ちな!今日は彼氏作っちゃうぞー!」
アイシャドウにマスカラに、リップ。初めて付けたかもしれない。鏡に映るのはいつもより華やかになった自分。
「めっちゃ可愛いよ早織!!」
いつもはストレートに下ろしいてる髪も緩く巻いてもらって、すごく雰囲気が変わった。
別人みたい………。
「ありがとう2人とも!」
「いえいえ」
「いい男捕まえようね!」
ほんとに楽しいなあって。雅哉にバレたら少し怖いけど別に、これくらいいいよね?
「よっしゃ。カラオケ行こー!今日の合コン会場!」
手を引かれて、わくわくしてきて。初めてだらけの放課後が幕を開けた。