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琥珀王子と瑠璃色灰かぶり姫

第3章 自立(と調教)への一歩は王子から*



背後からすっぽり抱かれる静の胸は温かかった。
しばらくドキドキしながらじっとしてると、自分の胸の辺りにモゾモゾ静の手が伸びてきた。

「えっ…」

「セックスはしない。 ただの仕置きだ」

「………っダメ」

「この車は外から見えないし、防音もきいてるから多少の声を出してもいい」

「そんな、問題じゃ…っ」

胸をカリ、と爪で引っ掻きうなじに口を付ける。
ただキスをされたのかと思うと、唇で挟まれた肌に噛み付くようにきつく吸われ、首すじから腰にかけて震えが走った。

「………っ!?」

ブラウスの隙間に這っていく静の指先が、透子の柔らかで感度のいい乳房の記憶を貪欲に求めていた。

背後の耳元からは、撫でるような静の声が鼓膜を刺激してくる。

「今の状況でキミがそう動こうとするのは不思議じゃない」

「ちょ…っと。 あ…や」

「だが、少しばかりこんなことも考えた。 初めてだからと俺は気を使いすぎたかもしれない────この指にまとわりつくコレはいい子だな」

「きゃっ……っん!」

何本かの指の束に胸先をくいと引っ張られて目を見張った。
すっかり尖らせられた先を指先で押し込む。
大きな手が乳房全体をすっぽり包み、そこから熱が体内を巡っていく。

「ちゃんと俺を覚えてる。 口でも随分可愛がったし」

「あ、ごめ……なっ」

弾けるみたいに喉を晒し、早々に押し寄せようとする快楽を静が爪弾く。
もう何度唇を噛んだだろう。
後ろから回された彼の手で胸先を繊細に弄られる、その様子を見せ付けられるのは堪らない。 どんどん感覚が鋭くおかしくなっていく。

「ん? 謝ることはない。 それより片足をあげなさい」

「い、いや…です」

「ここに足先をつけて」


彼が軽く内腿に手をあててきて、透子は自分からはそうしようとしなかったが、静の誘導に弱々しく従った。
なぜこの人に逆らえないんだろう。 透子自身にも分からなかった。
シートに片膝を立てたショーツの股の部分に静の指が触れた。



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