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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第57章 オーロジャクソンハウス



 ✜

フーシャ公園は綺麗に整備されていて、散策にも遊びにもうってつけの場所だった。

(ヤバ、寝ちゃいそう)

木陰のベンチには心地よい風が吹き抜け、暖かい木漏れ日の元でぼんやりしはじめた意識に、んん~、と背を伸ばす。

「🌸さーん!」

大きな声にハッとすると、大きなバスケットを抱えたマキノが手を振っていた。

「あれ?社長さんは?」
「あそこ」

苦笑い気味の🌸が指さした先。

遊具の広場では、地域の子どもたちが集まっていて、その中にウタやルフィの姿がある。
開けた広場の一角では、茣蓙やらレジャーシートやら広げ、酒盛りが始まっていた。

「えっ!?ええっ?町長さんっ!それに、酒屋さんに商工会のみんなまで...」
何事っ!?と驚くマキノ。

がやがやと盛り上がる広場の中心に、シャンクスはいた。

「駄菓子屋さんに寄ってね。
店主さんが子供の頃のシャンを覚えてたみたいで...
久しぶりだって、どんどん人が集まりだしちゃって」
ああなったの、と🌸が見つめる先には、小学校の運動会でもあそこまで集まろうかという人数が集まっていた。

「大丈夫なの?🌸さん、帰れるの?
社長さん、飲んでるんじゃ...」
「あ、忘れてた」
飲んでるよねぇ、と人集りを見やる。

「まあ、最悪またシャンはキリヤさんの所に泊まれるかもしれないし。
そうなったら、私は電車かバスで帰るよ」
それを聞いたマキノは、🌸さん、と不安げにする。

「えっと、この町、鉄道無いの...」
「...え?」

ゆっくり頷くマキノ。

「ば、バスはっ!?ハウスの前に、バス停あるよねっ?」
「あれはコミュニティバスのだから、渡船場行きだけのピストン運行よ」
渡船場、と聞き、船!と声を弾ませる。

「今日土曜日だから、船の最終便は18時だったと思う。
渡船場行きのバスは最後が16時50分のはず...」

16時50分、と携帯で時間を確認する。
昼過ぎの時刻に、セーフ、と安堵の息を吐く。

「ちょっと、船と電車かバスでの帰り方探すね!」
危ない危ない、と携帯で帰路と時刻表の検索を始めた🌸。

「社長さんに確認して、早めに一緒に帰るほうがいいんじゃ」
「大丈夫だよ。」

飲んでなくても今更、宴会をやめさせるのは可哀想よ、と🌸は笑った。
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