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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第6章 6年間の始まり02


彼に連絡を入れる、と席を立った🎀。

「じゃあ、お仕事でこちらに?」
「ああ。支部所に用があってな。
てっきり、このあたりの娘さんたちかと思ってたよ」
「奇遇ですね。出先で出会った者同士、勤務地が近いなんて」
二人になると、🎀とにこやかに話していたシャンクスの声のトーンが少し下がったように感じた。
世間話程度に、この地には旅行で来ていて居住地は離れていること。地元もここではないことを話した🎀には、彼もそうだと明るく笑っていた。
職種を聞かれて、🌸がモビー・ディック市に勤務していることを話すと、自分の勤務先は隣市にあるという。

「役人だったとは。部署は?」
「社会教育関係の出先です」

彼を見やると、すでに飲み干しているコーヒーカップの縁を弄ぶ指先に向いていた目線がこちらを向いた。

薄暗い場所では分からなかった。
光の下で改めて見た瞳の色素が酷く薄い。

見慣れない鋭い眼光を持つ眼に手元のマグカップに目線をそらした。
それでも、まだ彼の視線を感じて少し泳がせたあと、再び視線が絡む。
少し首を傾げ、薄っすらと無精髭の残る口角を少し上げて頬杖をついている。
視線に耐えられなくなって、くい、と紅茶を飲み干し、落ち着かない沈黙を打ち破る。

「そ、んなに見られると、困るんですが...」
指摘されたシャンクスは、え、と少し驚いたような仕草で瞬きをした。
少し、瞳が柔くなる。
「悪い、不躾に見ているつもりはなかったんだが」
と、1人用のソファで足を組んで、緩く組んだ手を膝にかけた。

「🌸には、そういう関係の男はいないのか」
突然振られた話題に、(そういう関係?)と一瞬逡巡して理解する。
「ええ。」
「最後に恋人がいたのは?」
相変わらずまっすぐに見つめてくる視線に、ちょっと戸惑いながら答える。
「2年程前、ですね」
「なんで別れたんだ?」
間髪いれずに質問を続けられる。

「そ、そんなに興味あります?」

おず、と見上げた瞳が少し微笑んでいて、目が離せない。
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