第7章 二人切り
「えっ、な、なに、」
杏「ちょっと離れ過ぎだと思ってな!!」
杏寿郎はそう言うと自身のベッドの近くまでつむぎのベッドを引き寄せた。
「そんなに動いて平気なの……?」
つむぎが眉尻を下げて見つめる先で杏寿郎はつむぎのベッドの周りをぐるりと回る。
「杏寿郎くん…?」
杏「大丈夫だ!!!」
その声と共に今度はベッドを押しだした。
完全にくっつけるつもりだったのだ。
「きょ、杏寿郎くん!」
杏「何だ!!」
「しのぶさんに怒られる!!」
杏「…………そうだな!!!」
杏寿郎もしのぶに怒られるのは嫌なようだったが、ベッドはもうぴたりとくっついてしまった。