第6章 ※やり直し
「うそ……、」
杏「んっ、はは、なかなか止まらないな。」
杏寿郎はそう笑うと呆然としているつむぎに優しく口付けた。
杏「これ程愛していると伝えても君は嫉妬するのか。」
「ね、ぇ……どうするの………?」
杏「ああ、まだ分からないか。仕様がない子だな。もっと確実に孕めるよう何度も種付けしてやろう。」
その言葉につむぎは目を見開き、泣きながら首を横に振った。
「し、嫉妬したりしない!だからっ」
杏「今度からは一言目で答えるんだぞ。」
杏寿郎はそう小さな子供に言い聞かせるように言うと、抜かずに腰を揺らし始めた。
それと共につむぎの心が折れる。
「ごめんなさいっ、ごめ…っ、杏寿ろくん…っ、ごめんなさい…ッ」
杏「何がだ。」
「嫉妬、しないし…、だれでもいいなんてっ、おもってない…からッ」
その言葉に杏寿郎は目を細めて微笑む。
杏「俺を選んでくれるのだな。」
その言葉につむぎは何度も頷いた。
しかし、杏寿郎は腰を止めない。
杏「では、俺の子が欲しいだろう。」
そんな堂々巡りをしている間にも、また中に出されてしまうかもしれない。
つむぎは杏寿郎が止める気がないのだと悟ると、声を上げて泣き出してしまった。
杏寿郎は気が強いつむぎのそんな姿を見て心が満たされてしまったのを感じた。