第6章 ※やり直し
杏「俺の怪我を断る口実にしたのか?やはり君は嘘吐きだな。」
「ち、ちがうよ…。本当に心配してるもん…。」
つむぎはそう言いながら枕を掴んで抱きしめ、杏寿郎との間に壁を作った。
「その……、まだ早いというか」
杏「嫌ではないと言ったろう。それなら大丈夫だ。そう気構えず俺に委ねてくれ。」
「だから!!体を見せたくないの!!!」
つむぎがようやく本音を言うと、杏寿郎はにこりと笑んで隊服の裾を掴む。
そして剥がすように引っ張っていった。
「ねえ!聞いてた!?いやだってば!!」
つむぎは相変わらず馬鹿力の杏寿郎に剥かれそうになると、枕を両手で持って杏寿郎の顔をバンバンと叩いた。
「手、はなして!!変態!!!」
そうキャンキャンと吠えていても威勢が良いのは態度だけ。
非力なつむぎはあっと言う間に袖まで抜かれてしまった。