第3章 選択
がやっと、僕の手の届くところにいる……高校の頃、護ってやれなかった僕の所にやっと来てくれた……もう、二度と離さないよ……これから少し大変かも知れないけどさ……絶対に僕が護るから……。
「ッハァ、ハァ……さ…とる……苦し……ッ…」
「あ、ごめん!僕、もう嬉しすぎてッ!!一先ず、硝子のとこ戻ろう!!」
「………悟……硝子には大丈夫って連絡するから……ねぇ、少しだけ付き合って欲しいところがあるの……」
「え?」
「………私が生活してた、チヨバアから貰ったマンション……」
「……そこに何が?」
「……上からの監視にバレない様に、五条家所有に変えて欲しいの……五条家なら安心して任せられるでしょ?」
「何があるのかは分かんないけど、の頼みなら大丈夫だよ!ま、家に関する事なんでしょ?フフフッ、まっかせなさーい!」
硝子に無事であることを伝えて、悟と一緒に都内のマンションへ移動し、結界と共に五条家所有へと変更手続きに入り必要最低限の物だけを持ち出し、悟の家へと持ち帰った……これで私に何かあった時でも悟がここを調べてくれるなら安心出来るから……上層部や呪詛師の好きにはさせない……。
「……悟……ありがとう……」
「ん?当たり前でしょ!のためだもん!!それに、僕の可愛い彼女の頼みを断る訳ないでしょ?」
「……え?」
「………え?」
「いやいや、彼女って?」
「え?彼女でしょ?僕の事、好きって……」
「え………?悟の事は好きだけど、付き合う気はないよ?」
「………は?」
「ごめんね、悟!!今はこの距離感が良いの!」
「……クッ……嘘でしょ……?」
からの衝撃の告白………チューまでしたのに??付き合わないって……嘘だろ……この上ないショックを受けた僕とは裏腹に、どこか晴れた表情のを見て笑いが出た……でも、このままで良いなら毎日チューはするよ?ま、今まで待ち続けたんだ……もう暫く待ちますか!