第12章 今度こそお泊り
〜雄也さんの部屋にて〜
ガチャッ
「どうぞ、入って」
雄也さんは自分の部屋の鍵を開け私を招き入れてくれた。
「お、お邪魔しま、す」
この前、来た時は入ってないから、初めて来た雄也さんの部屋。
リビングに入ると雄也さんの匂いが部屋中に広がってる。
雄也さんに包まれてるみたいな気分になる。
一人暮らしでキチンと整理整頓されてる。
几帳面な性格が現れてる。
「部屋、凄く綺麗だね」
部屋を見渡して言った。
「そう?普通だよ?今、コーヒー入れるから座ってて。」
そう言ってキッチンで2つのマグカップにコーヒーを入れて持って来た。
「はい」
とコーヒーの入ったマグカップを渡された。
「ありがとう」
雄也さんの部屋、初めて来たけど何故か凄く落ち着く。
「雄也さん?春香さんってやっぱり雄也さんの事、好きだったんだね?」
私がそう言うと驚いた顔をした雄也さん。
「やっぱりって美智留、知ってたの?」
「うん、あんな嘘を付いてでも彼女と別れさせたいんだから、それしかないでしょ?雄也さん、鈍感過ぎ(笑)」