第11章 愛してるのは君だけ
「春香さん。。。」
その見覚えある人は春香さんだった。
どうしてここに?
雄也さんを待ってるの?
きっとそうだね。
その場から足が動かない。
雄也さんが本番が終わり出入り口から出て来た。
私は我に返り思わず見付からない様に隠れて2人の様子を覗いた。
「雄ちゃん」
春香さんは雄也さんの名前を呼び、腕に絡み付いた。
「春香。。。どうしてここに?」
何故か迷惑そうな顔をしてる雄也さん。
「雄ちゃんに会いたいから来ちゃった」
「僕は会いたくないけど?」
何故か冷たく突き離してる。
「まだ怒ってるの?彼女が居る前で赤ちゃんが出来たって言った事」
春香さんは、ふて腐れてる。
「あのさ、その事なんだけど、その嘘のせいで彼女と連絡さえ取れなくなってしまったんだ。どうしてくれるんだ?」
えっ?嘘?
「そんなの私は知らないゎ。そんな事位で怒るなんて本当に雄ちゃんが好きだったのか分かったもんじゃないゎ」