第1章 初めての気持ち
「おい!浅岡、しっかりしろよ」
と言って小橋は僕を立たせた。
「浅岡!!ちょっと話がある。付き合って。美智留は、ちょっと部屋で待ってて」
小橋は僕を休憩室に連れて行った。
二人で休憩室の椅子に腰かけた。
「何だよ!話って」
僕から切り出した。
「お前さ、正直に答えて欲しいんだけど、ずばり美智留の事、好きなんだろ?」
小橋は足を組みながら僕に聞いて来た。
「えっ?(ドキッ)な、何で?」
動揺しながら聞き返す。
「お前、分かりやす過ぎて笑える」
「ま、マジ?」めちゃくちゃ焦った。
「まぁ、本人は全然気づいてないけどな、あれは(笑)」
ホッとした。気付かれてなくて良かった。
「いつから?」
「えっ?」
「いつから美智留の事、好きになってた?」
それ、聞くか?
「2ヶ月前にコンビニで初めて美智留ちゃんと会ってから、ずっと好きなんだ」
小橋は、あっ!と何かを思い出したかの様に手をパンと叩いた。
「浅岡の様子が可笑しくなり出したのも丁度その頃からだったな」
なるほど〜と一人で納得をした、小橋。
「お前の妹だとは全然知らなかったから、また会いたくて同じコンビニに2ヶ月も通ったよ(笑)俺、どんなけ惚れてんだってな。連絡先も知らないし、この2ヶ月悩んだよ、また会いたくて、どうしたら会えるのかって。そしたら全然、仕事が手に付かなくて。。。。ごめん」
僕は小橋に頭を下げた。
「いや、本気で恋したら人ってそうなるよな」
「レッスン室に入って来た美智留ちゃんを見て小橋の彼女だとマジ誤解して勝手に落ち込んで美智留ちゃんを傷付けて、僕何やってるんだろうな、好きな女、傷付けるなんてな。。。。最低だよ」