第1章 初めての気持ち
「コンビニで初めてお会いした時にぶつかって多分、落ちたんだと思います。あの時、すぐコンビニに戻ったんですけど、もう、いらっしゃらなくて、でも、このストラップが、ぶつかったところに落ちてたんです。」
涙目になりながらも笑顔で僕に話してくれてる彼女は、やっぱり僕のタイプど真ん中だ。
「なぁ?浅岡!どうして、美智留を避けるんだ?」
小橋には本当の事が言えない、どうしても。
それに今は本人を目の前に言えるハズもなく。
僕はストラップを受け取り「お二人さん、お幸せに」そう言って部屋のドアに手をかけた。
小橋と美智留ちゃんは顔を見合わせて小橋は、ぶは〜と吹き出し笑った。
「浅岡?お前、まさか(笑)」
まだ笑ってやがる。
「何だよ」僕は、ムッとした。
僕の気持ちも知らないで。
美智留ちゃんは、あまりにも小橋が笑うから不思議そうに首を傾げてた。
「どうしたの?」と美智留ちゃん。
「あ〜、腹痛てぇ〜」
小橋のヤツ〜
「小橋!お前、いい加減にしろよ、人が悩んでるって言うのにさ」
はっ!しまった。
小橋は、ニヤッと笑い奇妙な笑顔を僕に見せた。
「やっぱりな(笑)」
何もかも小橋にはバレたらしい。ヤバっ
「お前さ、誤解だよ」
誤解?何がだ?
「俺と美智留は兄妹なんだ」
はっ?兄妹?
「えっ?何、言ってるんだ?」
小橋が言った言葉が、なかなか理解出来ずに居た。
「本当です。私達、兄妹なんです」
「そう、なの?」
僕は方針状態で美智留ちゃんに確認した。
「はい!」
良かった〜。
僕は力が抜け廊下の床にベッタリ座った。
「えっ?ど、どうしたんですか?」
そんな状態の僕を見て美智留ちゃんはオロオロしてたけど小橋は何故かニヤニヤしていた。
小橋には、ヤラレたな。覚えとけよ。