第9章 揺らぐ気持ち
「美智留ちゃんが欲しい。堪らなく欲しいんだ」
新津さんの熱い想いが伝わって来て私まで苦しくなる。
雄也さんの赤ちゃんが他の人に出来たのなら、私は、もう付き合えない。
赤ちゃんの父親を取り上げるなんて出来ない。
ガラガラ
「美智留!!大丈夫か?」
えっ?
ドタバタと勢い良く病室に入って来たのはお兄ちゃんだった。
「お、お兄ちゃん?// /」
新津さんに抱き締められてるとこ見られた?
「新津?。。。まだ居てくれたんだな?電話ありがとう」
お兄ちゃんは冷静さを取り戻した。
「あっ、いや」
新津さん、お兄ちゃんに電話してくれたんだ。
「あの時間、もう寝てて電話に出れなかったんだ。今朝、起きて留守電聞いて飛んで来た(笑)」
お兄ちゃん。。。心配かけちゃったなぁ。
「そうだったんだ(笑)」
「美智留に何もなくて良かった〜」
お兄ちゃんは安心したかの様に椅子に座り込んだ。