第7章 本当に苦しかった
「バカだな(笑)別に何もないよ。ただ、飲みに誘われただけ。」
えっ?飲みに誘われたの?
「い、行くの?(ヒック)」
雄也さんを見たら雄也さんも私を見てくれた。
「(ニコッ)行かないよ。行くハズないだろ?小橋とか小田は行くみたいだけど僕は断った。美智留が嫌がる事はしたくないし美智留が大切だから」
そう言ってギュッと抱き締めてくれた。
やっぱり雄也さんの腕の中は安心する。
「美智留、ヤキモチ妬いてくれたんだ。結構嬉しいもんなんだね。好きな女にヤキモチ妬かれるって。初めて知ったよ(笑)」
えっ?ヤキモチ?
「ヤキモチなの?今のこのモヤモヤしたり胸が苦しくて仕方ない感情って。」
「自覚なかったのか?(笑)」
雄也さんに笑われた。
「ヤキモチ妬くなんて今まで経験なかったから。。。」
今まで好きな人が出来てもヤキモチ妬いたりした事がなかった。
好きな人が誰と居ても別に構わなかった。
それって本当に好きだったのかな?
雄也さんに出会って色んな感情を知った。
泣いたり笑ったり感情が激しくなる。
それって本当に好きだからこそなんだね。
「僕のマンションに帰ろ?少し寒くなって来たし。」
雄也さんは立ち上がり手を差し出してくれた。
「うん」
2人で手を繋いで車に向かって歩いた。