• テキストサイズ

夢の片隅で

第6章 余裕がない心


「雄也さん?収録前に、そんな顔してたらダメですよ?笑顔でね」

私は出来るだけ明るく雄也さんに言ったけど雄也さんの顔は晴れなかった。

本当にどうしちゃったの?

いつもの雄也さんじゃない。

「美智留ちゃん、僕、余裕なくて本当に格好悪いな、ごめんね」

首を降った。

「そんな事ないよ?雄也さん?本当に何があったの?」

そっと雄也さんの頬に私の手を当てた。

「美智留ちゃん。。。」

力を入れて雄也さんが抱き締めて来た。

「和也から聞いた。10年前の事。」

あっ!!そうなんだ。 

和也さん、もう言っちゃったんだ。

「美智留ちゃんもやっぱり和也に会いたかった?」

私を抱き締めたたまま涙声で聞いた雄也さん。

「私には思い出の人だったから今頃、何してるのかなぁって時々、思い出す事はあったけど、今でも結婚の約束が有効だとは思ってなかったよ、流石に(笑)私の初恋だったけど今はもう違う。。。から///」

ヤバイよ、ドキドキが猛スピードで加速する。

「でも和也は本気だって僕に言った。僕さ、それを聞いてから全然、他の事が手に付かなくて余裕ないんだ。」

そうなのね。

私は雄也さんの背中に、そっと自分の腕を回して雄也さんが落ち着ける様に雄也さんの背中を優しくトントンとした。

「。。。好きだ/// 」 

。。。えっ?

そう言って雄也さんは、もっと力強く私を抱き締めた。

「雄也。。。さん?」

「好きだ。。。。誰にも渡したくない。こんなに余裕がない自分、初めてだ///」

うそっ

雄也さんが?私を?

もしかしたら、これは夢の中?
/ 129ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp