第5章 初恋の彼の正体は?
「大人になった美智留ちゃんに再会して僕は君の事が本気で好きだって確信した。君は完璧に僕のタイプの女性になってた。あの頃も好きだったけど今の方がもっと好きだ。だから絶対、兄貴から君を奪ってみせる。心も身体も。」
いやいや、奪うって雄也さんとは、そんな関係ではないよ。
どうしよ、大変な事になってしまった。
私も確かに会いたかったけど、私は素敵な思い出として会いたかっただけなんだけど。。。
あの時の男の子が今はどうしてるのか気にはなってた。
でも。。。
「雄也さんは、この事、知ってるの?」
「いや、言ってない。僕が、ここに行く事も兄貴には言ってない。」
そうなんだ。
この先、どうしたら良いの?
顔も背丈もそっくりだけど、やっぱり私は、雄也さんじゃないと嫌だよ。
雄也さんが良い。
この気持ちは絶対、変わらない自信がある。
今更、会えても私の気持ちは和也さんには、ない。
ごめんなさい。
「でも、兄貴には、この事、言うよ」
「えっ?」
「兄貴にも僕の気持ち知っといて貰わないとさ。僕は美智留ちゃんの事、本気だって。」
そ、そんな〜。
雄也さんには知られたくない。
そう思ってしまった。