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夢の片隅で

第5章 初恋の彼の正体は?


「あ〜〜いらっしゃいました(笑)」

思い出し笑いをした。

「楽しいご家族で雄也さんが羨ましい(笑)」

素敵な家族に囲まれて育ったから雄也さんは、素敵なのね?

納得した。

「ところでさ〜、美智留ちゃんは、兄貴の事、どう思ってるの?」

「えっ?///」

何て事、聞くの?この弟は。

「ふ〜〜ん、なるほどね〜。分かりやすっ(笑)」

えっ?///

「僕のカバン取ってくれる?」

言われた通り、カバンを取って渡した。

がさごそ、カバンの中身を探ってる。

「あったあった。これ見て何か思い出さない?」

彼の手の中には何故か身に覚えがあるアニメのキーホルダーがあった。

「えっ?これって。。。」

私が中学生の時、夏休みに、おばあちゃん家に遊びに行った時に知り合った男の子にあげた物。

どうして雄也さんの弟が持ってるの?

「その反応。。。覚えてるんだ?」

「う、うん。。。何でこれを持ってるの?」

訳が分からず彼に聞いた。

「めちゃくちゃ久しぶりだね?会いたかったよ、美智留ちゃん。10年振り?」

一瞬、思考が停止した。

えっ?会いたかった?どう言う事?

私をからかってる?

「僕がその時の男の子。浅岡和也です。」

「。。。う、うそ」

ビックリし過ぎて手の震えが止まらない。

「。。。何で私だって分かったの?名前、私は、知らなかったのに」

「確かにあの時、僕は名前を言ってなかった気がする。でも、僕は、美智留ちゃんの名前を知ってた。」

私の名前、知ってたんだ。
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