第3章 ライバル宣言
「お、お兄ちゃん?」
私。。。雄也さんを好きで居たらやっぱりダメなの?
ただのファンって思ってた時よりも、もう、こんなに好きになってるのに。
「何だ?」
「安西美桜さんってどう言う人なの?」
勇気を出して聞いてみた。
「えっ?美桜に何か言われたのか?」
お兄ちゃんは、食い気味で聞いて来た。
「ち、ちち違うよ?何も言われないよ?ただ、どんな人なのか気になっただけ。」
何か隠してる事はお兄ちゃんには多分バレてる。
「そっか。。。美桜は浅岡と高校の同級生らしいよ?高校の時に美桜からアプローチしまくって、やっとの想いで付き合ってもらったって美桜からは聞いた事がある。それなのに美桜のヤツ、浅岡が音楽ばっかりで自分をあんまり見てくれないからって浮気したらしくてさ。」
「えっ?」
「それが浅岡にバレて別れたらしい」
そうだったんだ。
「なのに、美桜は、有名になった浅岡のところに再び現れた。今でも浅岡の事が好きだから何とかしろと浅岡以外のメンバーに言ってて皆、迷惑してる。だいたい勝手なんだよ。浅岡を裏切っといて今更。」
そ、そうだね。
「でもさ、浅岡の方は、彼女が全くタイプじゃないんだ。」
えっ?タイプじゃない?
あんなに美人でスタイルが良いのに?
だったら私なんか全然ダメじゃん。
「どうして?付き合ってたんでしょ?」
「付き合ってたって言っても浅岡の方は、美桜が!あまりにも、しつこいから仕方なく付き合っただけみたいだからさ。」
そっか。。。
「今でも美桜の事は、相変わらずタイプじゃないみたいよ?浅岡のタイプは美桜と正反対の性格の人だからね。」
どう言う事?それって。
お兄ちゃんは続けた。
「要するに、煙草を吸わない、優しい、ほんわか女子、か弱い、素直で人の事を考えられる人。な?美桜とは正反対だろ?(笑)」
そうなんだ。