第2章 中学生みたいな恋
それから、FIELD OF VIEWのレッスンや打合せを見学し浅岡さんを見てドキドキしながら浅岡さんの綺麗な歌声を聞いていた。
やっぱり歌声が、めちゃくちゃ好き。
休憩に入り浅岡さんのところに小走りで行きタオルを渡した。
「お疲れ様です。」
「ありがとう。」
汗を拭きながら答えてくれる浅岡さんがやっぱり素敵だった。
「浅岡さんの歌声、いつ聞いても素敵です。」
「ありがとう。レッスン見に来てくれてありがとう。美智留ちゃんが来てくれてるから、益々頑張れるよ」
もう胸キュンが止まりません。ヤバイです。
破壊力、半端ない。
コンコン
あっ、ドアを叩く音。
誰か来たみたい。
「は〜い。」
浅岡さんが返事をしドアを開けた。
「よっ、頑張っとるか?」
「来たの?」
浅岡さんの知り合いみたい。
誰だろう。
「ま、入ってよ」
浅岡さんが中に招き入れたのは年配のご夫婦らしき方達。
「おぉ、浅岡のお父さん、お母さん、ご無沙汰してます」
「えっ?」
真っ先に頭を下げて挨拶したのは、お兄ちゃんだった。
浅岡さんの?
そう言えば、どことなく浅岡さんに似てる気がする。
「おぉ、小橋君、元気だったか?」
「あっ、はい、お陰様で」
皆も口々に挨拶してる。
お父様と目が合った(汗)
「ん?このお嬢さんが、もしかして?」
私の方に近付いて来て尋ねる。
「あっ、彼女は、美智留ちゃん」
私の名前を言った瞬間にお母様が目を輝かせて私に近付いて来た。