第16章 3人で幸せに
「だからさっき、貴女と雄也の事を雄也から聞いて凄くショックだったの」
そ、そうなんだ。
膝の上でギュッと握り拳を作った。
だから結婚は許してもらえないって事なんだ。
私とこの子と2人で生きて行かないとイケないって事なんだ。
「でもね?この前、雄也に告白したら見事に振られてしまったの。」
「えっ?」
「貴女が居るからだったのね」
振られた?
社長さんに告白されたなんて雄也さんにそんな話聞いてない。
何だかモヤモヤする。
雄也さんの横顔をそぉっと見た。
「社長!!僕は彼女以外、考えられないんです。彼女じゃないとダメなんです。」
社長さんは鼻で笑った。
「雄也をそんなに虜に出来るなんて貴女はどんな方なんでしょうね。興味があるゎ(笑)」
何だかバカにされたみたい。
胸がチクッと傷んだ。
社長さんは確かに今でも雄也さんが好きなんだと直感でそう思った。