第16章 3人で幸せに
「貴女が琢人の妹さん?」
お兄ちゃん、社長さんに琢人って呼ばれてるんだ。
「は、はい。兄がいつもお世話になっております」
「可愛らしい方ね」
えっ?
そんな事を言われるなんて思ってもみなかったから恥ずかしい。
「琢人の妹さんで雄也の彼女なんですって?」
言葉は優しいけど何故か私にはトゲがある言い方に聞こえた。
「は、はい。雄也さんと結婚したいので社長さんにご挨拶に伺いました」
ハッキリ社長さんの目を見て言った。
「実はね、私。。。」
えっ?何?
何を言われるのか身構えた。
「私がこの事務所を父から引き継いだ時に初めて雄也に出会って、それから、ずっと今でも雄也の事が好きなの」
「「えっ?」」
「ちょっ、ちょっと社長!!」
雄也さんは焦ってる。
雄也さん、社長さんと何かあるの?
言い表せない不安が過ぎる。