第2章 親睦会
「ね!親睦会しよ。これ強制」
あの日から雪は毎日昼休みにやってきた
五条が呆れて「暇なんかよ」と言うと「暇だよ」と真顔で返す始末
3人は呆れつつも少しづつ先輩という存在を受け入れてきた
雪は3人のことを五条後輩、夏油後輩、硝子ちゃんと呼ぶようになり、五条夏油は「先輩」家入は「雪先輩」と呼ぶようになった
そしてなんやかんや1ヶ月たち7月。
突然雪がそんなことを言ったのだ
「しんぼくかい?」
「あ、そーいや五条後輩ボンボンだっけ。親睦会とか知らない感じ?」
「は?なんか腹立つ」
少しバカにしたように言う雪に五条は額に青筋をうかべた
「親睦会ってのは、簡単に言うとみんなで飯でも食って仲を深めましょーの会みたいな感じ」
「会って1ヶ月経つのに?そういうのってもっと初っ端からやりません?」
家入の質問に雪はウインクをして言う
「今思いついたからね!だから今行くんだよ。」
「また出たね。横暴が」
「行動力があるって言って欲しいね。もっと優しく。」
1ヶ月経ち、3人の先輩に対する扱いも少し雑になってきた
「それって拒否権は?」
「さっきも言ったでしょ?強制。ただでさえ人数少ないのにこれ以上減ってどーするよ」
考えたらわかるでしょ?とまたバカにしたように言う雪に五条の青筋が増える
「まじこいつ1発殴っていいかな?」
「ちょっとまって、たんまシャレにならん。」
五条が拳を構えると雪は顔をひきつらせて両手を前に出した
まだ手合わせの授業も自主練もしたことが無いため、お互いの実力は未知数
ただ雪は五条はバケモンとだけ知っているので殴られたら死ぬかもしれないということは分かっているのだ