第5章 お酒
その翌日。
雪はまた1年のクラスに行って昨日の思い出話をしていた
もちろんストーカーのことは隠して
「へぇ、2人で祭りに」
「そーなの。何気私も久しぶりでねぇ。ガチ楽しかった」
「なるほど…ところでそいつは?」
「うん。私が聞きたい」
雪の話を聞いてくれていた家入が死んだ目で雪────いや、その後ろをみる
そう、何故か雪は今椅子に座っている五条の上に座っているのだ
教室に入った途端グイッと引っ張られて、今この状態にいる
「なんかあっの?この後輩」
「知りませんよ。絶対雪先輩ですって」
雪の方に頭をうずくめてる五条を指さすも、家入は首を振るばかりだ
(まぁたしかに昨日は色々あったけど…)
思い当たることが多すぎてなんでこうなっているかは分からない
雪が考えながら唸っていると
ガラッ
後ろの扉が開く
「あれ、先輩は?」
雪が来た時に席を外していた夏油だ。
夏油はいつも昼休みになったらくる先輩が見当たらないことに首を傾げていた
家入は面白そうに五条を指さす
「そこ」
「?そいつは悟だけど」
「ココデス」
「……え?」
雪が恐る恐るといったふうに手を挙げた
さすがの夏油も呆気に取られて3人がいるとこまで来て五条の前を除く
「どういうこと?」
「「さぁ」」
予想通りの反応に片方はニヤつきながら、片方は死んだ顔をして答えた
「おーい、五条後輩。どうしたんだね急に」
「ん゛ーー」
「ずっとこんな感じなんだよ」
雪が声をかけてみるも五条はまともは言葉を発することはなかった