第2章 【燭さに/現パロ】溺愛ダーリン
「実はね、僕の方も、君の周りの男性達に
結構強く嫉妬してるんだよ」
『えっ?ほんと、に……?』
「うん。君が他の男性と親しげに
話していたりしているのを見掛けると、
どうしようもなく、不安になっちゃう。
内心、焦るんだ。取られてしまいそうで、さ」
そう、困ったような笑みを浮かべて、
光忠は私を抱き寄せ、素直に甘える。
「だから、せめてこうして、夫婦で
自然体に過ごせる時間くらいは……
君を出来る限り、独占していたいんだ」
『光忠……嬉しいな、ありがとう』
そう言ってくれた彼の、サラサラで
手触りが良い髪と頭をよしよしと撫で、
頬をそっと優しく両手で包み込み、
額をこつんと触れ合わせる。
『大丈夫だよ、私は光忠のお嫁さんだもの。
どこにも行かない、約束する』
「……っ、みーちゃん……」
『大好きだよ、みっちゃん』
そう言って微笑み、左頬に軽く
おまじないをするようにキスすれば、
一瞬驚いた顔をして、しかしそれは、
すぐにふわりと蕩けた優しい笑みに変わる。
「僕のお嫁さんになってくれてありがとう。
ずっと、ずっと、君だけを愛してるよ」
『私も、貴方だけを愛してる。大好き……』
──そうして二人は、どちらからともなく
再び自然に重なり合い、シーツの海へと
蕩けるように、深く深く、沈んで行った──
( END.)