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変態王子の恋愛管理

第1章 悪夢の始まり




「や、っめ、………っ、!!」


ビクン、て。
身体が勝手にそれて、血が、沸騰する。
やば………。
そ、と両手の間から桜咲を盗み、見て。
後悔。


「ち、ちが…………っ」
「残念、もう見つけちゃった」


桜咲だもん。
わかってる。
見逃すはず、ない。
こんなの…………。
わかってるけど。


「ここ?気持ちいい?」

「———ッ、く、な、ぃ!!」


そんなの素直に認めてたまるか。

なのに。

「…………っ、や、っぁあ!!や、だ!そこ!それやだぁ!!」


こいつが、そこばっかり執拗に責めるから。


「やめ…………っ、やぁああああ!!」



縛られた両手で思いっきり、桜咲の腕を掴んでみるけど全然力なんて入らなくて。
目の前、チカチカしてくる。



「——————っ、ぃ………っ」




身体にぎゅうううって力を入れて。
目を閉じた。



瞬間。



「え…………」



ピタリと。
桜咲の指が離れていった。



「ん?」


突然のことに意味がわかんなくて、桜咲を見れば。
意地悪に目を細めながら先ほどまでなかにうめていた濡れた指を、舐めて、いて。
一気にいろんな羞恥心が、湧き上がってくる。


「…………っ、い、てー!!」
「うん、それは自覚してる。自分をまともだなんて思ったことない。…………でも楪、もうちょっと言葉に気をつけないとね。自分の状況、わかってる?」
「なに…………」
「いつだって、主導権は俺にあんの。わかる?」


ゾク。

また。
この目。
やっぱりさっき目が合った気がしたのは、これだ。
気のせいなんかじゃない。
やっぱりこいつ。


怒ってる。

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