第6章 血 *R
『は、、、?』
DVDを漁る手を止め、思わず眉間に皺を寄せた。
「いや、今すぐって話じゃねーよ?
学生の間はテキトーに軽い任務こなして、その後は窓とか補助監督とか。
サポートに回れば?ってハナシ。」
『・・・・急に何よ、、』
「お前はさ、別に術師になりてー!ってわけじゃねーじゃん?
家柄も関係ねーし。」
『・・まぁ、、そうだけど。』
「ならそこそこ給料もらえて生活できれば良いワケだし、わざわざ身体酷使して危険な思いする必要ねーんじゃねーの?」
予想外の話の流れに、ポカンと口を開けた。
そんな事言われたらまるで、、、
『五条…もしかして私のこと、心配してくれてんの?』
五条は思い切り眉を寄せた。
「は?ちげーし。そんなんじゃねーけど、、、、
お前このままじゃ身体もたねーだろ?」
『・・・・まぁ、、そうだね…。
予備の血液パックを採れる程余裕もないし、
かと言って術式使わずに体術でカバーできる程強くもないからね…。』
現状を口にするとキツいものがある…。
私が目を伏せると、ポイっとコントローラーが手元に投げられた。
「桃鉄、途中で止まってたろ?続きやんぞ。」
『・・え?あーーうん…』
励ましてくれてるんだろう…。
長居するつもりは無かったけど、、、
五条の不器用な優しさに少しだけ付き合う事にした。