第6章 血 *R
『大丈夫だよ?点滴もしたし。』
「の大丈夫はあてにならないから。
それにすまない、戻ったら夜蛾のところへ行くよう言われているんだ。」
『・・そっか、分かった。』
私はニコリと笑い、手を離した。
「つーか傑、夜蛾んとこ行くならついでに報告書、頼むわ。
じゃ、お疲れー。」
五条はヒラヒラと手を振り、部屋を出て行った。
傑は呆れたように息を吐くと、
「 まぁ、悟なりに気を回したか。」
そう呟き、ベッドに座っていた私の身体をそっと横たわらせた。
『・・・傑?』
押し倒されたような体制に、ドキッと胸が高鳴る。
「今すぐに抱きたいところだけど、今日はこれで我慢するよ。」
ゆっくり顔が近づき、唇が重なった。
優しく触れるだけのキス。
唇が離れていくのを眺めていると、
「・・そんなもの欲しそうな顔されたら離れ難くなってしまうよ(笑)」
『だって…。キスだけじゃ足んない。』
傑はギュッと私の身体を抱きしめると、耳元で囁いた。
「足りないのは私もだよ。
・・・全く、を前にすると理性を保つのに必死だよ。」
大きく温かい手が私の頬を包み、チュッチュ、と啄むようなキスが落とされた。
その後、傑が部屋を出て行き、大人しく寝ようと目を閉じてみるも、、、、、。
『ーーーーー寝れない。』
私は携帯に手を伸ばし、五条にメールを打った。
"何かDVD貸して。"
"どーぞ。"
暇だったのか、すぐに返信は返ってきた。
『よしっ!明日は休めって言われてるし、観たかったやつ全部借りてこよー。』