第6章 血 *R
その日の夜。
寮に戻ってからはベッドの上でぼんやりと過ごしていた。
あの後、夜蛾からは、
「体調が良くなるまで、しばらくの間は任務には当てない。」
と言われてしまった。
任務をこなさなければ、勿論給料は出ない…。
『はぁ〜〜〜…最悪。』
天井を睨みつけ、深いため息を吐いた。
その時、廊下の方から慌ただしく走る足音が聞こえると、突然部屋のドアが開けられた。
「ーーーっ‼︎容態は⁈」
ノックもせずにいきなり部屋に飛び込んで来たのは、
『えっ、、、傑⁈』
私は目を見開きベッドから起き上がると、傑は息を切らし焦りを滲ませる顔つきで中へ入って来た。
「任務中に意識不明になったと、、、」
『・・・え?待って待って⁇意識不明じゃなくて貧血で倒れたんだよ…?』
「・・・・貧血?」
お互いパチパチと目を瞬かせていると、ドアの方からブフッと吹き出す声が聞こえてきた。
目線を向けると、手で口を抑え笑いを堪えている五条がドアにもたれ掛かっている…
ーーーその姿を見て、私と傑は悟った。