第5章 告白 *微R
必死に思考を巡らせていた時、それまでじっと動かなかった呪霊の頭から数本の腕のようなものが男の子目掛けて伸びてきた。
『ーーーっ⁉︎』
私はバシャッと水飛沫を上げると、男の子を庇うように全身で小さな身体を閉じ込めた。
"死"を覚悟したその時、、、
バシュッ
「ーーーーーっぶねー。」
聞き覚えのある声と、いつまでも襲ってこない痛みに、恐る恐る目を開けた。
『・・・・え??』
呪霊は一瞬にして消え去っていた。
そして視線の先、波打ち際に立っていたのは、肩で息をしている五条だった。
『五条っ⁈ーーーッ!ゲホッゲホッ‼たっ助けてっ︎溺れるっ‼︎』
男の子を抱えたまま波に煽られ、足元を掬われてしまいパニックになる。
「ハァ〜…待ってろ。」
五条は全身ずぶ濡れの私と男の子を両脇に抱え上げた。
「重っ、、」
『・・・ホントすんません…』
皮肉られても、私のせいで五条の服まで濡れ、砂まみれになっているのを見たらさすがに言い返せない。