第5章 告白 *微R
「ーーーーゴ、、ゴッヂ、、ヴォイデェーーーー」
黒い海の中からヌルリ、と"何か"が現れた。
ーーー間違いない、呪霊だーーー
暗闇の中、海から頭と顔だけを出し、不気味にこちらの様子を伺っている。
私は咄嗟にサンダルを脱ぎ捨て、ザバッザバッと勢いよく海へと入り男の子へ手を伸ばした。
「おかあっ、、さん、、おかあさんっ、、」
うわごとの様に呟く男の子の目は虚ろで、まるで操られているかのようだ。
『違う違うっ‼︎あれはお母さんじゃないっ‼︎』
パシッ
ようやく手首を掴めたのに、驚くような強い力で振り払われた。
『ッ⁈⁈』
驚き固まってる間にも、男の子は更に足を進め、水深はすでに肩下まできていた。
やばいやばいやばいやばいっ‼︎‼︎
これ以上深いとこまで行ったら私も溺れて2人共死ぬ、、、‼︎
先に呪霊を祓う⁈
けどその間にも男の子はきっと溺れてしまう…
そうなったらこんな真っ暗な海の中じゃ私には助けてあげる事は出来ない、、、
呪霊の強さも分からない今、私に出来る事は、、、、⁈⁈