第17章 それぞれの道 ※微R
「・・・ねぇ、そんな格好で見つめられたらマジで襲いたくなるんだけど。」
ハッと我に返ると、シャツの裾から手を忍ばせ脇腹をすりすりと撫でられていた。
『もうっ!』と手の甲を抓り、捲れた裾を元に戻した。
「ケチ〜〜。てゆーか僕を1人でベッドに置いてく気?寂しーじゃん。」
『・・・・。』
ゔっ、、そんな子犬のような目で見るのは反則でしょ……
手を引っ込めた悟は枕に頬杖を突き、じっとこちらを見上げている。
かと言っていつまでも玄関に肉を放置する訳にも夕飯を作らない訳にもいかない。。
ーーーーそこで私はある提案を思いついた。
『・・・・じゃあさ、一緒に作ろっか?ハンバーグ。
2人でキッチンに立つとか新婚夫婦みたいで楽しそうじゃない?』
擬似新婚夫婦作戦だ。
ね?一緒に作ろ?
と笑顔でダメ押ししてみる。
そして悟が思案するコトほんの1秒たらず。
「・・作る。」
予想通りの返答にフッと口元が緩んだ。