第17章 それぞれの道 ※微R
悟の長い指が顎に当てられ上を向かされると至近距離で目が合った。
学生の頃より大人っぽくなった悟は見惚れてしまう程綺麗な顔立ちをしている。
話し方も柔らかくなったせいか、刺々しさは消え顔つきも優しくなった。
そんな悟に見つめられれば恋する乙女のように今でも胸がドキドキしてしまう…
「そもそも僕は運命なんて信じちゃいないけどさ、こーゆうのを"愛"って言うんだなってのはわかるよ。」
甘い言葉を囁き、そっとキスを落とす。
そしてチュッとわざとらしく音を立て、僅かに唇を離すと、熱い眼差しが私を映した。
『私も、、、これが愛なんだなって感じるよ?』
今度は自ら唇を合わせた。
軽く触れ合うだけのキスを何度も交わす。
チュ、チュッ、チュ、、、
唇に、頬、瞼、おでこ…
愛情が伝わるように。
「好き」よりもっともっと深くて温かい感情。