第17章 それぞれの道 ※微R
パタンと隣でタブレットを閉じる音がし、
「ーーー傑が美人秘書を雇ったの、気に入らない?」
ーーーしまった、と思った。
今でも傑の名前を出すと面倒臭い事になる。
『別に。』
前を見ながら何て事ないような口調で答える。
「ふーーーーん。へーーーーーえ。」
チラッと横目で隣に視線を流すと、
不貞腐れた子供のよう下唇を突き出しプイッと窓の外に顔を向けていた。
うわぁ…、これじゃおっきな子供じゃん…
こんなん生徒が見たら益々威厳を失うよ?
ここから高専まで大体30分ぐらい。
密室な上、気まずい空気のままいるには長すぎる…
仕方ない、機嫌取るか。。