第17章 それぞれの道 ※微R
カツカツカツ、、、
靴音を鳴らしながら2人の前に立ちはだかり、
『ーーーちょっと、悟っ⁈何やってんの⁈』
普段なら任務中は下の名前では呼ばないのだが、すでにそんな事は頭をから抜け落ちていた。
「あれ〜?。車の中で待ってても
良かったのに。」
悪びれもせず、呑気な事をいう悟にヒクッと口元が引き攣らせる。
『そう、待ってました。待ってたんですけどね?
何やら楽しそ〜うに女性と話してる姿が見えたので、お迎えに参りました。』
ジロッと鋭く睨みあげると、悟は口の端を持ち上げ私の顔を覗き込んできた。
「もしかして僕がナンパされてると思った?」
どっからどう見てもナンパでしょう。
とツッコミを入れたい気持ちを抑え、
『別に…』
とそっぽを向くと、いきなり腰を抱き寄せられた。
『ちょっ、何⁈』
ピタリとお互いの身体が密着し、さらに悟は私の耳元に口を寄せ、
「がいんのに僕がナンパの相手するワケないでしょ?」
そう囁いた。
こんな公衆の面前でこの男は何をしてるんだっ⁉︎
カッと顔が熱くなり、慌ててピタッとくっついた身体を引き剥がそうともがいてみるけど、大きな身体はビクともするワケがなく…
「フフッ、噂には聞いてましたけど、ホントに仲が宜しいんですね?」
『ーーーーーえ?噂?』
悟のお腹に入れようとした肘鉄を引っ込めた。
「そ、僕らめちゃくちゃ仲良しだから〜♡
ね??」
『ーーーえっと、、、失礼ですがどちら様、、でしょうか?』