第14章 代償
ーー
『ーーーじゃああの男は五条が?』
「あぁ…あれから悟が暴走してね。お陰で最下層へと続く回廊は崩壊、危うく私達も巻き添えを食らうとこだったよ(笑)」
傑は目を伏せ困ったように笑った。
五条の暴走、、、
想像しただけでゾッと寒気を感じる、、、
でも五条があの男を止めたって事は理子ちゃんの同化は無事に終わった、と言う事なんだろう…。
その事は何となく聞きたいような聞きたく無いような複雑な気持ちだった。
するとそんな私の考えを見透かしたかのように傑が顔を覗き込んできた。
「それと理子ちゃんの事なんだが…。」
『・・・・うん、、分かってる。
分かってるんだけど、、、』
じわっと目に涙が溜まる。
ーーー最後にちゃんと話したかった。
目に浮かぶのは"まだ別れは言わんぞ?"と言ってはにかむ姿。
理子ちゃんっ、、、、
ギリッと奥歯を噛み、嗚咽を堪えると、
「…星漿体、天内理子は抹消したんだ。」